東日本硝子業厚生年金基金
年金資産運用に係る「運用の基本方針」

平成25年2月22日施行
平成27年5月1日現在

 東日本硝子業厚生年金基金(以下「当基金」という)の年金給付等積立金(以下「年金資産」)の運用にあたり基本方針を以下のとおり定める。
 当基金から年金資産の運用、管理を委託された運用受託機関は、この年金資産運用の基本方針の主旨に従って、年金資産の運用、管理を行うものとする。


1.運用目的
 当基金は、当基金の基金規約に規定した年金給付金の支払いを将来にわたり確実に行うため、必要とされる総合収益を長期的に確保することを運用目的とする。また、年金資産が公的年金の一部を代行していることを踏まえ、リスク管理に重点を置いた運用を行うものとする。
2.運用目標
 運用の目的を達成し、将来にわたる健全な年金制度を維持するため、当基金の年金財政上の予定利率を上回る年金資産の運用を図ることを目標とする。
 また、各運用資産については、許容されるリスクの範囲内で、各運用資産の市場収益率(以下「ベンチマーク」という)と同等または長期的に上回ること、運用資産全体については運用資産ごとのベンチマークを資産構成割合に応じて組み合わせた収益率(以下「複合ベンチマーク」という)と同等または長期的に上回ることを運用目標とする
3.政策的資産構成割合
 基本となる投資対象資産の期待リターン、リスク、相関係数を考慮したうえで、基準となる政策的資産構成割合(以下「政策アセットミックス」という)を(別紙1)の通り定める。この政策アセットミックスは、当基金の成熟度および財政状況等を勘案し、中長期的な分散投資の観点から安全かつ効率的なものとなるように策定する。策定に当たっては、専門的知識および経験を有する者(金融機関等で金融経済の専門的知識及び策定実務の経験を有する者、運用コンサルタントなど)から意見を聴取するとともに、内外の経済動向を考慮しなければならない。
4.運用受託機関の選任および評価
(1)  集中投資に関する方針
 当基金は、年金資産全体では政策アセットミックスに基づいた分散投資を行い、各資産の運用においても、投資対象、運用スタイル・手法等の分散を基本とした運用を行う。
 また、当基金の年金資産全体から見て、特定の運用受託機関や特定の商品に対する資産運用の委託が過度に集中しないようにしなければならない。
 ただし、以下のような合理的理由がある場合は、運用受託機関の信用リスクなどに十分な注意を払った上で投資することができるものとする。
i  運用の目標を達成するため、投資対象資産の期待収益率の予測に加え標準偏差と相関関数を考慮したうえ、将来にわたり適切な組み合わせである資産構成割合(以下「政策アセットミックス」という。)を設定し、これに基づく資産配分を維持するよう努めることとする。
ii 元本確保型の資産に投資する場合
iii その他合理的理由がある場合
(2)  選任
 政策アセットミックスに基づき、投資対象区分ごとに運用スタイル・手法の分散を勘案して最適な運用受託機関を選任し、各運用受託機関に対し「年金資産の運用指針」を提示する。
 運用受託機関の選任に当たっては、理事等が必要に応じ当該運用受託機関の実務担当者に対するヒアリングを行い、当該運用受託機関の投資方針、組織及び人材、運用プロセス、事務処理体制、リスク管理体制、コンプライアンスなど、定性面や定量面からの評価に基づいて総合的に勘案して行う。
(3)  評価
 運用受託機関の評価は、定量評価に定性評価を加えた総合的な評価で行う(別紙2)。評価期間は原則として3〜5年程度とするが、運用成績が著しく不良である場合や社会的にみて委託を行うことが著しく不適当な場合等は、この限りではない。
 なお、オルタナティブ投資における運用受託機関の選任・評価にあたっては、(
別紙4)に定める「オルタナティブ投資に係る規程」に定める事項も検討する。
5.運運用業務に関する報告の内容および方法
 運用受託機関に対して、残高状況、損益状況、取引状況、費用状況等に係わる年金資産の運用状況の報告を求める。報告時期は、原則として四半期ごととし、必要に応じて当基金とのミーティングを行うことを求める。
 また、当基金の情報開示として、代議員会への報告、加入員等へ周知すべき事項を定める(別紙3)。
6.運用業務に関し遵守すべき事項
 資産の運用に当たって、運用受託機関に対して次の事項の遵守を求める。
(1)  運用全般
・ 合同ファンドでの運用を行う場合は、運用対象および運用スタイルが明確なファンドを対象とすること。
・ 短期資産は必要最小限とし、その管理は明確に把握できるように区分して行うこと。
・ デリバティブの利用は、原則として債券、株式、外国為替等の原資産の価格変動リスクの一時的なヘッジ(いわゆる売りヘッジ)または、原資産の代替(いわゆる買いヘッジ)を目的とし、原資産の価格変動性を過度に高めるような投機的な取引は行わないこと。なお、ヘッジ目的以外にデリバティブを利用する場合には、事前に当基金と協議を行うこと。
(2)  個別資産
i  国内債券
・ 投資対象は、円建ての債券とする。また、債券の格付、クーポン、償還日等の発行条件、発行者等について十分調査分析を行ったうえで銘柄を選択するとともに、残存期間、発行者等についても適切な分散化を図ること。
A  新株予約権付社債
・ 投資対象は、原則として国内の各証券取引所、店頭市場(取引所を通さない取引)に株式公開している(取引されている)企業の発行する新株予約権付社債とし、投資対象企業の経営内容や発行条件等に関して十分な調査、分析を行った上で銘柄選択するとともに、適切な分散化を図ること。
B  国内株式
・ 投資対象は、原則として国内の各証券取引所、店頭市場(取引所を通さない取引)に株式公開している(取引されている)企業の発行する株式とすること。また、投資対象企業の経営内容、成長性等について十分調査分析を行った上で銘柄を選択するとともに、業種等についても適切な分散を図ること。
・ 買占め等の仕手戦には参加しないこと。
・ 信用取引は原則として行わないこと。
C  外国債券
・ 投資対象市場の政治・経済の安定性、決済システム及び税制等の市場特性を十分調査した上で、投資対象国及び通貨を選定すること。また、債券の格付、クーポン、償還日等の発行条件、発行者等について十分調査分析を行った上で銘柄を選択するとともに、通貨、残存期間、発行者等についても適切な分散を図ること。
D  外国株式
・ 投資対象市場の政治・経済の安定性、決済システム及び税制等の市場特性を十分調査した上で、投資対象国及び通貨を選定すること。また、投資対象企業の経営内容、成長性等について十分調査分析を行った上で銘柄を選択するとともに、投資対象国、通貨、業種等についても適切な分散を図ること。
E  オルタナティブ投資等
・ ヘッジファンドやプライベート・エクイティ、不動産(不動産ファンドを含む)、その他オルタナティブ投資などを行う場合には、投資の目的や位置づけ等を明確にしたうえで、その収益性やリスク特性、流動性、時価評価方法、スキーム、市場動向、キャッシュフロー等について、事前に当基金と十分に協議を行うこと。
F  セキュリティーズ・レンディング
・ 保有有価証券のトータル・リターンの向上を図るため、セキュリティーズ・レンディングを行う場合には、事前に当基金と協議を行うこと。なお、実行に伴う信用リスクについては十分注意を払うこととし、稼働率、収益への寄与度等について適切なディスクローズを行うこと。
7.その他運用業務に関し必要な事項
(1)  オルタナティブ投資に係る規程
・ オルタナティブ投資(株式や債券等の伝統的な資産以外への投資、またはデリバティブ等伝統的投資手法以外の手法を用いる投資)を行う場合は、別途定める「オルタナティブ投資に係る規程」(別紙4)に基づくものとする。
(2)  資産運用委員会および運用コンサルタント等
i  資産運用委員会
・ 当基金の年金資産の運用に関して、理事会および代議員会での意思決定を支援するために資産運用委員会を設ける際には、理事、代議員、事業主の財務又は労務に関する業務を担当する役員等の中から理事長が選任する者のほかに、構成員には理事長が選任した専門的知識および経験を有する学識経験者や実務経験者を加えるとともに、委員会での議事については記録・保存し、直近の代議員会に報告の上、その概要をできる限り平易な表現により加入員等へ周知するものとする。
 なお、委員に運用受託機関等の関係者が入っている場合、当該委員が当該運用受託機関等の選任・評価の審議に加わることは適切でないので、当該委員を適宜審議から除外し、審議の中立性・公平性を確保する。
A  運用コンサルタント等の利用
・ 運用の基本方針、政策アセットミックスの策定、運用受託機関の選定・評価の支援のために運用コンサルタント等の外部機関に分析・助言を求めることができるものとする。契約を締結する際には、当該運用コンサルタント等が金融商品取引法上の投資助言・代理業の登録業者であることを確認し、未登録の運用コンサルタント等と契約してはならない。
 また、運用受託機関との契約関係の有無を確認し契約関係がある場合、または運用受託機関と緊密な資本若しくは人的関係がある場合、自前の運用商品等を提供している場合は、助言内容の中立性・公平性の確保に十分留意する。
(2)  その他
i  受託者責任
・理事等は、自己または当基金以外の第三者の利益を図る目的で、運用に係る契約等を基金に締結させたり、有価証券等の取引を行ったりしてはならず、別途定める倫理規程を遵守しなければならない。
A  研修等
・運用執行理事をはじめとする管理運用業務に携わる者は、専門的知識および経験等の程度に応じて、資産運用に係る研修(例えば、企業年金連合会が実施する研修)を受講しなければならない。
B  本基本方針の見直し等
・本基本方針は必要に応じて変更を行うこととし、変更内容は理事会で決定、その結果を代議員会に報告する。本基本方針の内容を変更した場合には、運用受託機関等に対し、提出又は交付する。
・また、運用受託機関に対しては、本基本方針及び総資産額を確認できる資料を提出するとともに、年金資産の運用指針を交付する。
・本基本方針に基づき運用受託機関に提示する運用指針において、各運用受託機関が遵守すべき資産構成割合の基準および許容幅については、政策的資産構成割合を前提に規定する。
・本基本方針に関し運用受託機関に意見がある場合には、これを受付け協議、検討する。
・なお、運用受託機関より基本方針と運用指針の整合性がない旨の申し出があった場合は、その内容を確認し、協議、是正するものとする。


附則

 この基本方針は、平成25年2月22日から適用する。なお、東日本硝子業厚生年金基金の資産運用に関する規程(平成13年2月20日施行)は、この適用をもって廃止する。
 この基本方針は、平成27年5月1日から施行する。

(編注) ローマ数字は、原文では丸付き数字です。
    「情報アクセシビリティJIS(X8341)」の規定に基づき、表題及び項目名のない表に対し、これを追加してあります。

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